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関節リウマチにおける関節保護の観点からみた生活の工夫

2023.04.04

コラム

関節リウマチ患者さんは人によって異なりますが,関節の炎症により痛みが生じ,手に力がはいりにくかったり,手の届く範囲がせまく日常生活に支障をきたす場合があります.
また長期にわたり関節をやさしく使用する工夫は,ご自身の豊かな生活を応援することにつながります.

そこで,関節に負担をかけないような動作の工夫,道具の工夫を紹介します.

立ち上がり:膝関節,手,手指の関節の保護

注意点:椅子からの立ち上がりがやりにくい場合は机に肘から先をついて立ち上がりましょう.指やこぶし,手のひらをついて立ち上がることはやめましょう.椅子の高さが低い場合は座布団などで高くして立ちやすくしましょう.

座面が低いと,膝関節により負担となりやすい場合があります.また指やこぶし,手のひらをついて立ち上がることは,小さな指や手首の関節に負担になります.

食事をする:手指の関節の保護

注意点:食事など手作業は,軽い道具を用いましょう.
箸先やスプーンが口まで届かない場合はテーブルの高さを調節したり,肘の位置を調節しましょう.
長いスプーンを使うのも1手段です.
道具により,スプーンの柄は太くすることもできます.

また福祉機器で販売されているピンセット型の箸は,いくつか種類はありますがつまみやすいです.
筋力の低下ある人には,あまりおすすめできません.

靴:足,足趾の関節の保護

注意点:足先の関節に負担をかけないように足にあったものを選び,インソールなども工夫しましょう.ハイヒールや足先のとがったものは足の指に負担がかかるため避けてください.

排泄動作:膝関節の保護,筋力低下の代償

便座の高さが低い場合は補高便座を用いましょう.

その他自助具:手指の関節の保護